独特な存在感で実店舗でのインプレッションが大きく向上 新ブランドのコンセプトに寄り添うオリジナル什器の企画の事例 ラボ・キゴシ様

ー婦人靴の企画・製造を手掛け、自社で複数ブランドを展開しているラボ・キゴシ様。弊社カミカグのもとでブランドコンセプトに合わせたオリジナル什器を作成・導入しました。雫のような形状の什器はどのように生まれたのか。どのような意図で企画されたのか。今回は企画のエピソードについて伺いました。

インタビュアーは代表の和田が努めました。

「ブランドを広める」ための取り組み

ーまず、貴社の事業内容について、改めてお伺いします。

田川様:弊社は、婦人靴の企画問屋として、企画~小売までを行う会社です。

オリジナルブランドを持ち、主に百貨店/専門店/直営店/EC、を販路として展開しています。代表ブランドは「RABOKIGOSHI works(ラボキゴシワークス) /SAYA(サヤ) /Creer(クリー)」。2024年春夏よりCHYPRE(シプレ)が仲間入りしました。婦人靴の老舗として、エレガンスからカジュアルまで革靴を中心とし、製法や素材にこだわった丁寧な企画と物作りが特徴です。

同社のinstagram。自社企画のおしゃれなアイテムが目立つ。

ーCHYPRE(シプレ)のブランドについて教えてください。

田川様:お仕事をされる女性が無意識に安心して選んでもらえる/寄り添える婦人靴の開発に取り組めないかと考えていました。そんな中「選ばなくても選んでしまう」をコンセプトに立ち上げたブランドとなります。

相模様:私たちは、それぞれのシーンにCHYPREを合わせてもらいながら、それぞれのシーンですでに寄り添われている方々やアイテムにも目を向けることで、お客様のライフスタイルの質を向上させる方法としてCHYPREを提供することを目指しています。

新ブランドCHYPREでは働く女性によりそうアイテムを目指す

ーCHYPREのブランドにおけるお二人の役割について教えてください。

田川様:ブランドのディレクションや商品の企画が主な役割になります。簡単に言えば「ブランドを広める」という役割を、EC事業の相模さんと協働して進めております。

相模様:私はEC事業に携わっております。instagram等のSNS施策も担当しております。CHYPREに関しては、自社オンラインショップ・出店しているECモールでの展開を中心に、既存の顧客様をはじめ、新規のお客様に田川さんの考えられたブランドコンセプトに沿う様、どう認知して頂くか、を考える役割だと考えております。

ー元々は展示会でご覧頂いたことがきっかけでした。弊社にご依頼頂いた経緯を改めてお伺いします。

田川様:国際フォーラムで行われていた展示会で初めて拝見したのがきっかけでした。当初は明確に什器を探していたわけではなかったのですが、段ボールを加工したクオリティの高いアイテムに目を惹かれ、ブランド認知を上げるための楽しい取り組みが出来るのでは!と期待し、ご連絡させていただきました。

展示会をきっかけにブランド認知施策にご興味を頂いた

独自性のあるデザインでブランドコンセプトを表現

ー百貨店のポップアップでは、店舗側でストックされた什器を使用するのが一般的だと思います。通常の什器を使うのではなく独自の什器を検討されたのはなぜですか?

相模様:百貨店の什器は、良くも悪くも似たような什器が多く、商品が埋もれてしまうことを懸念しました。実際にこれまでにも展示会やポップアップに手そのような課題感がありました。

特にCHYPREに関しては、凝ったデザインではなくお客様の使われるシーンにフォーカスしたブランドに育てたかったため、「コンセプトが感じられる」什器のパッケージで商品の良さを伝えたかったのが理由として大きいです。

通常の什器での展示はブランドとしての差別化に繋がりにくい

ー当初はオフィスのモチーフであるカバンなどを什器にできないかというようなご相談でしたが、最終的には、ブランドイメージを咀嚼して丸みを帯びた形状になりました。そのことについては、どのように感じていますか?

相模様:最初は、ブランドの「働く女性」のイメージから例えばキャリーケースのような仕事場がイメージできるものを、と依頼したんです。ですが、そのイメージに留まらず、カミカグさんの方からブランドコンセプトに合わせたCGを含めた提案を複数頂きました。

その中から「あえて抽象的にかみ砕いて、内面にある軟らかさ」を表現したデザインに感銘を受け、現在の雫型の形状に決まっていきました。

ブランドコンセプトを良く理解して頂けたこと、またそこからイメージを膨らませて頂けたことに、まず感謝の気持ちを抱いています。そしてカミカグさん内の連携、真摯な姿勢にも感謝してます。やさしさ・ナチュラルといったイメージから、雫、そして波紋のデザインには、どこか奥ゆかしさもあり、とても素晴らしいですよね。

ブランドコンセプトに合わせた什器を複数候補提案、形状を決定した。

独特な存在感で実店舗でのインプレッションが大きく向上。ブランドに対する興味のきっかけに。

ー実際の使用シーンについてお伺いします。什器はどのような時にどのような頻度で使用されていますか?

基本は百貨店や専門店様でのPOPUPで、ブランドをお披露目する際に主に使用させていただいております。

頻度は多くないですが、24年3月は大阪と金沢の2箇所でPOPUPを行いました。特に金沢のポップアップでは6個の什器を並べ目を引く展示を実現できました。

今後もできるだけ頻度は上げたいですが、CHYPREのブランドコンセプトに共感していただける相手先様やターゲットのお客様が来店される場所などを検討しながら進められるとベストかなと考えています。年4回ある展示会でも有効に活用させて頂いております。

百貨店での什器の使用イメージ。独特な形状が目を引く。

ー使用していての気づきや実感、社内からの声等あれば教えてください。

一言で言えば「存在感がある」と思います。大きさはもちろん、複数の什器を並べることでより世界観のでる什器ですので、百貨店様などイベントスペース確保に対する商談もしやすいです。展示会でも取引先様からの評判が良く、この什器の前で足を止めて頂き、CHYPREの話をする時間が増えていると実感しています。他社様が、こういった什器を使われてるケースも拝見したことがないので、特別感が演出できているのも良いですね。

POPUPで販売にも立たせていただきましたが、什器が気になって近づかれる方が多くタッチポイントとしてとても有効だと思いました。実際に足を止めてブランドの話を聞いていただけたり、売り場のスペースに合わせて展示方法を変更できたり汎用性がとても良いと感じます。

ー提案段階では弊社サービスにどのような印象を持たれましたか?

実際の什器のイメージも制作前からCG画像で共有して頂けた点に驚きました。

最終的なイメージに近いものを、パターンの違いも含めてCGで事前に確認できたことで納品物とのイメージの乖離が少なく安心して進めることができました。

設計段階ではCGを通して実際のイメージを共有する。

ー今後自社でオリジナル什器の導入を考えられる方に向けて、アドバイスや気づきがあれば教えてください。

少しズレてしまうかもしれませんが、我々は和田様をはじめ、カミカグスタッフ皆様がブランドコンセプトを元に、真摯に考えていただける事にとてもありがたみを感じていました。

まずはやりたい事や進めたい方向性をお伝えできれば、クリアにイメージを共有しつつ一緒に伴走しながら考えていただける点が一番大きいポイントかと思います。

インタビューへのご協力誠にありがとうございました。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です